自然治癒力を活性化させる方法に着目した医師
アメリカにアンドルー・ワイル博士(Andrew Well,M.D.)という方がいます。
西洋医学と代替療法を組み合わせることによって自然治癒力を活性化させ、絶望的な病の人を救ってきた世界でも稀な医師です。
1969年、研修医としてのトレーニングを終えたときに、今まで学んできた医学の診療には手を染めまいと決心したのだそう。
理由は2つ。
・感情的な理由→もし自分が病気になったとき、他に代替案がない場合は別として、自分自身に現代医学の治療は絶対にほどこして欲しくないから。
・論理的な理由→ハーバード大学医学校の4年間とインターン生活で学んだ治療法は、病気というプロセスの根源に触れるものでも治癒を促進するものでもない。病気のプロセスを押さえつけ、ただ目に見える
症状を打ち消すだけだった。
健康とはなにか?
ハーバード大学医学校では、健康の維持法や病気の予防法については何も教えてもらえなかったのだそう。アンドルー・ワイル博士は「医師の第一の務めは、そもそも病気にならないような方法を人びとに教えることだと信じていた」と言っています。
現代医学のやっていることは本質的に対抗的、抑圧的な医学なので、症状を抑える医療技術としては最適です。しかし、例えば抗菌薬を何度も服用していると、抗菌薬が効かない毒性の強い菌が新たに出現してしまいます。
それよりは、体のシステムとして備わっている「自然治癒力」を活性化させる方が、抗菌薬の効かない新たな脅威に怯えることもなく、自己免疫疾患や難病に怯えることのない生活ができるのではないかと考えたようです。
テクノロジーか、自然治癒か
現代医学はテクノロジーによって発達してきました。科学的医学が中心となり、病気の外的因子の正体を解明し、それを叩く武器を開発することによって感染症との戦いに勝利し、治療効果と実績が高まりました。
中国では中国医学が発達しています。現代医学とは全く違う概念で感染症と戦います。中国医学では病気に対する内部の抵抗力を高める方法を探究しました。体に対して強壮作用をもつ多くの天然物質を発見し、漢方薬として処方してきました。
現代医学はミクロの視点、中国医学はマクロの視点に立っています。
どちらがいいのか?ではなく、どちらも大切です。
どんな人に対して何をすればいいのか?が問題なんです。
自然治癒力を活性化させるために
アンドルー・ワイル博士はシャーマンを訪ねてアマゾンの奥地まで旅をしたりしてきました。アメリカでオステオパシー医師に出会ったり、ヒプノセラピーを知ったりと様々な「症状を改善」する手技や理論や催眠やハーブ、漢方などを調べました。
本「癒す心、治る力」には、病気や症状に適した日常生活の方法やハーブや漢方、サプリ、そして手技療法などについて書かれています。
もし難病やがん、ずっと続く辛い症状に悩んでいるなら、この本を読むことをオススメします。