内臓療法・腹部への徒手療法に関する研究



内臓療法の有効性について 研究・論文から見えてきたこと




胃もたれ・機能性ディスペプシアでお悩みの方へ

胃カメラなどの検査を受け、
機能性ディスペプシアと診断されて薬を服用している。

それでも、

胃もたれ、早期満腹感、みぞおちの不快感などが続いている

という方もいます。

このページでは、便秘だけでなく、

成人の機能性ディスペプシアに対する推拿(Tuina)などの
徒手的介入についてまとめた研究

も紹介しています。

まず機能性ディスペプシアの研究から確認したい方は、
下のボタンから直接ご覧いただけます。


機能性ディスペプシアの研究を見る

「お腹の上から触れることで、本当に消化器の機能に変化が起こるのでしょうか?」

腹部へのマッサージや徒手的な介入については、
慢性便秘や機能性ディスペプシアなどを対象とした臨床研究が行われています。

一方で、ここで紹介する研究は
「日本内臓療法」そのものを検証したものではありません。

研究によって対象者、手技の方法、施術時間、評価項目なども異なります。

そのため、これらの論文があることだけをもって、
「内臓療法の効果が科学的に証明された」
と断定することはできません。

しかし、腹部への徒手的な刺激と消化器機能との関係について、
実際にどのような研究が行われ、
どのような結果が報告されているのかを知ることは大切だと考えています。

このページでは、
内臓療法を考えるうえで参考になる研究を紹介していきます。



慢性便秘に対する腹部マッサージ

2025年に『International Journal of Nursing Studies』に掲載された
系統的レビュー・メタ解析では、
成人の慢性便秘に対する腹部マッサージについて、
23研究・1,431人のデータが解析されています。

この研究では、腹部マッサージを行ったグループで、

  • 1週間あたりの排便回数
  • 腸管通過時間
  • 便秘症状

などについて改善が報告されました。

特に興味深いのは、
本人が感じる「便秘が楽になった」という主観的評価だけでなく、
腸管通過時間も評価されている点です。

ただし、研究ごとに手技や対象者などが異なり、
結果のばらつきも大きかったため、
さらなる質の高い研究も必要です。

動画で見る:慢性便秘に対する大腸マッサージの研究

この論文の内容をもとに、
NotebookLMで研究内容を分かりやすくまとめた動画です。


論文
Huang SY, Chiao CY, Chien LY.

Effectiveness of abdominal massage on chronic constipation in adults:
A systematic review and meta-analysis.

International Journal of Nursing Studies. 2025;161:104936.


PubMedで論文情報を見る



機能性便秘に対するManual Therapy

機能性便秘に対するManual Therapyについても、
ランダム化比較試験をまとめた系統的レビュー・メタ解析が報告されています。

この研究では、
15件のランダム化比較試験・859人
が系統的レビューに含まれ、
そのうち11研究がメタ解析の対象となりました。

便秘症状の程度、生活の質、排便頻度、
排便にかかる時間などについて検討され、
Manual Therapyを受けたグループで改善が報告されています。

一方で、研究間の異質性が高く、
結果については慎重に解釈する必要があります。

動画で見る:機能性便秘に対するManual Therapyの研究

論文


Effects of Manual Therapy on Patients with Functional Constipation:
Systematic Review and Meta-analysis of Randomized Clinical Trials.


PubMedで論文情報を見る



内臓への徒手的アプローチと慢性腰痛

内臓への徒手的なアプローチについては、
消化器症状だけでなく、
筋骨格系の症状との関係
を調べた研究もあります。

2023年に『Journal of Bodywork and Movement Therapies』に掲載された
ランダム化比較試験では、
機能性便秘と慢性非特異的腰痛を併せ持つ76人
を対象に、
osteopathic visceral manipulation(OVM)と
sham OVMが比較されました。

この研究では、

  • 腰痛の強さ
  • 腰痛による日常生活上の障害
  • 腰部周囲筋の活動

などが評価されています。

OVM群では、
6週間後および3か月後の評価で疼痛の低下が報告され、
腰痛による障害度についても改善が報告されました。

この研究は、

「内臓への施術を行えば、すべての腰痛が改善する」

と一般化できるものではありません。

一方で、

内臓機能の問題と筋骨格系の症状を併せ持つ人に対して、
内臓への徒手的アプローチを実際に研究対象として評価している

という点は興味深いところです。

オステオパシーについて

当サロンの施術者はオステオパシーも学んでおり
内臓マニピュレーションは実際に学んできた徒手療法の一つです。
そのため、日本内臓療法でも、
内臓だけを単独でみるのではなく、
脊柱・骨盤・横隔膜・筋膜・呼吸などとの関係を含めて
身体全体を捉える考え方を大切にしています。

動画で見る:内臓マニピュレーションと慢性腰痛の研究

この研究の内容をもとに、
内臓への徒手的アプローチと慢性腰痛の関係を
NotebookLMで分かりやすくまとめた動画です。


※動画タイトルでは「腰痛が消える理由」と表現していますが、
この研究だけで、すべての腰痛に対する有効性や作用機序が
確定したことを意味するものではありません。

論文

Fernandes WVB, et al.


Effect of osteopathic visceral manipulation for individuals with functional constipation
and chronic nonspecific low back pain:
Randomized controlled trial.

Journal of Bodywork and Movement Therapies. 2023;34:96-103.


PubMedで論文情報を見る



成人の機能性ディスペプシアに対する推拿(Tuina)

機能性ディスペプシアは、
胃カメラなどの検査で症状を説明できる明らかな異常が見つからないにもかかわらず、
胃もたれや早期満腹感、みぞおちの痛みなどが続くことのある疾患です。

すでに機能性ディスペプシアと診断され、
薬を服用していても症状が続いている方にとっては、

「徒手的な介入についても実際に研究されている」

という点は、一つの参考になるかもしれません。

  • 胃が重い
  • すぐにお腹いっぱいになる
  • みぞおちが痛む
  • 食後に不快感が続く

成人の機能性ディスペプシアに対する
Tuina(推拿)などのtherapeutic massage
についても、
複数のランダム化比較試験をまとめた
系統的レビュー・メタ解析があります。

14件のRCT・1,128人
を対象とした解析では、
全体的な症状や早期満腹感、
心窩部痛、生活の質などについて改善が報告されています。

一方で、
エビデンスの確実性は低い、
または非常に低いと評価されている項目もあり、
結果については慎重に見る必要があります。

推拿(すいな)について

当サロンの施術者は推拿師でもあり、
推拿は実際に学んできた徒手療法の一つです。
推拿は中国で発展してきた伝統的な徒手療法で、
手による刺激を用いて身体へアプローチします。

動画で見る:機能性ディスペプシアに対する推拿の研究

この論文の内容をもとに、
NotebookLMで研究内容を分かりやすくまとめた動画です。

論文


Therapeutic massage/Tuina for treatment of functional dyspepsia:
a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials.


PubMedで論文情報を見る



小児の機能性ディスペプシアに対する研究

2025年には、
小児の機能性ディスペプシアに対するtherapeutic massageについての
系統的レビュー・メタ解析も報告されています。

12件のランダム化比較試験・1,161人
の小児を対象に、
通常療法にtherapeutic massageを追加した場合と、
通常療法のみの場合が比較されています。

腹痛、腹部膨満、食欲低下、げっぷ、
悪心・嘔吐、早期満腹感などについて改善が報告されています。

一方で、
研究の異質性やエビデンスの質には問題があり、
より質の高い研究が必要とされています。

動画で見る:小児の機能性ディスペプシアに対する研究

論文

Lin S, et al.


The effect of therapeutic massage combined with conventional therapy
in children with functional dyspepsia:
a systematic review and meta-analysis.

Frontiers in Pharmacology. 2025;16:1554438.


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腸は「刺激に反応する」仕組みを持っています

腸は、ただ自動的に動いているだけの臓器ではありません。

腸管の壁が食べ物などによって押し広げられたり、
機械的な刺激を受けたりすると、
その刺激を感知して運動を変化させる仕組みがあります。

その代表的なものが
腸筋層反射(蠕動反射)
です。


腸管への刺激・伸展

口側が収縮

肛門側が弛緩

内容物が先へ進みやすくなる

動画で見る:蠕動反射 ― 外からの刺激で腸が動く仕組み

腸管が機械的な刺激や伸展を受けたときに、
どのような生理的反応が起こるのかをまとめた動画です。

腹部への徒手的刺激が、
どの程度腸管壁やその周囲へ伝わり、
腸管神経系や蠕動反射に影響しているのかについては、
現時点ではまだ十分に解明されていない部分があります。

一方で、
腹部マッサージについては、
排便回数だけでなく
腸管通過時間の変化
を報告した臨床研究もあります。



日本内臓療法では、こう考えて施術しています

胃もたれ、便秘、お腹の張り、腰や背中の不調などが続いていても、
その背景が一つとは限りません。

日本内臓療法では、

腹部への圧迫や伸張などの徒手刺激によって、
腹壁だけでなく、
その深部にある消化器や周囲組織にも
機械的な変化が起こる可能性

を考えながら施術を行います。

単にお腹を「揉む」のではなく、


・どこに緊張があるのか
・どの方向への動きが制限されているのか
・横隔膜や呼吸との関係はどうか
・脊柱や骨盤、姿勢との関係はどうか
・胃腸の状態と腰や背中の症状に関連が考えられるか
・食事や生活習慣がどう影響しているのか

などを考えながら、
一人ひとりの状態に合わせて施術を組み立てています。


すべての胃腸症状や腰痛を手技療法の対象としているわけではありません。

医療機関での検査や治療を優先すべき状態もあります。
必要と考えられる場合には、
まず医療機関での受診をおすすめしています。



薬を飲んでいても胃もたれが続いている方へ

機能性ディスペプシアと診断され、
薬を服用しているにもかかわらず、
胃もたれや食後の不快感が続いている方もいます。

日本内臓療法は、
医療機関で行われている治療の代わりになるものではありません。

そのうえで、


「今までとは別の角度から、一度身体をみてもらいたい」

という方に対して、
身体の構造、消化器周囲の状態、
呼吸、姿勢、生活習慣などを含めて状態を確認し、
徒手療法という選択肢を提供しています。


「検査も受けた。薬も飲んでいる。でもつらい。」

そんな方は、一度ご相談ください。




日本内臓療法 梅田店


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このページで紹介している研究について

このページで紹介している腹部マッサージ、
Manual Therapy、osteopathic visceral manipulation、
推拿、therapeutic massageなどの研究は、
「日本内臓療法」そのものを検証した研究ではありません。
また、研究によって対象者・手技・評価方法などが異なります。
研究結果をもって特定の施術効果を保証するものではありません。

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