【低気圧頭痛】原因は気圧じゃなくて、腸かもしれません

気象病は内臓が原因のことも

梅雨の時期になると、

「先生、また頭が重くて…」 「気圧が下がると、必ず頭痛が出るんです」

というクライアントさんが、急に増えるんですね。

頭が重い、腰がだるい、関節が痛い。 雨予報を見るだけで気持ちまでブルーになる、という方も多いです。

ただ、開業して13年、梅雨の不調を抱えた方を何百人と診てきて、 僕は「気圧が下がるから頭痛が出る」という一言で片付けるのが、 だんだん雑な気がしてきたんです。

そもそも、同じ梅雨でも頭痛が出る人と出ない人がいる。 ここが説明できていないですよね。

ということで今日は、梅雨の頭痛について、 普段の現場で僕が考えていることを書いてみます。

気象病って結局なんなの?

医学的な説明は、だいたいこうです。

気圧が下がる ↓ 体の外側からの圧力が減って、血管が拡張しやすくなる (同時に、内耳のセンサーが反応して自律神経のバランスも乱れる) ↓ 拡張した血管が周りの神経を刺激する ↓ 頭痛が起こる

これが教科書的な「気象病」の説明です。

ちなみに、ここでよくある誤解なんですが、 「自律神経が乱れて交感神経が優位になるから血管が拡張する」 というのは間違いで、

実際は交感神経が優位になると血管は収縮します。

気圧低下による血管の拡張は、 交感神経のせいではなく、外からの圧力が減ったことが主な原因。

ここを混同して書いている健康記事が意外と多いので、 念のため整理しておきます。

ちなみに、僕がこの話で一番好きなのが、 昔「探偵ナイトスクープ」でやっていた船酔いを一発で治す実験

荒れる海の船の上で、探偵らが盛大に酔ったところで、 助手が氷水を首と股間にバシャッとかけるという内容。

ところが、これが本当に船酔いがピタッと治るんです。

首も股間も、太い血管が体表面のすぐ近くを通っています。 そこを急に冷やすと血管がギュッと収縮して、 交感神経のスイッチが入って、内耳のセンサーがリセットされる。そんなメカニズムが働いていると考えられます。

乗り物酔い薬で気象病が楽になる人がいるのも、 これに近い理屈があるんでしょうね。

頭痛のたびに股間に氷水をかけるわけにもいかないので、 別の方法を考えないといけないわけですが…

同じ梅雨で、頭痛が出る人と出ない人

ここからが本題です。

最初に書いた疑問。

同じ梅雨でも、頭痛が出る人と出ない人がいるのはなぜ?

これって考えてみると、

気圧の変化に耐えられる体かどうか

という話なんですよね。

気圧そのものが悪いんじゃない。

気圧の変化に体が反応してしまう「土台」がある。 その土台がある人は、梅雨で必ず崩れる。 ない人は、何ともない。

じゃあ、その土台って何で決まるのか?

結論から言うと、です。

「いや、頭痛なのに腸ってどういうこと?」と 思いますよね。

ちゃんと説明していきます。

腸の動きが弱まると、全身の循環が落ちる

腸って、栄養を吸収するだけの臓器じゃなくて、 全身の循環の中継点でもあるんですね。

腸は平滑筋(自分の意思では動かせない筋肉)でできていて、 食事の回数が多すぎたり、間食が多かったりすると、 この平滑筋が疲弊して動きが鈍くなってきます。

腸の動きが弱まる ↓ 未消化のものが発酵してガスが溜まり、腸がパンパンに張ってくる ↓ さらに、栄養を吸収したあとの静脈血が肝臓へスムーズに流れず、 血液が腸のところで滞って、いわゆる「腸のむくみ」が起こる

ここでちょっとだけ数字の話を。

人の血液は体重の約13分の1の量。 そのうちの約7割が静脈に貯留されています。

つまり、腸がむくむと 全身の循環が一気に落ちるんですね。

体液の循環が落ちるということは、 関節の中の関節液の循環も落ちる。

そこに低気圧が重なれば、

頭が重い、腰がだるい、関節が痛い…全部いっぺんに症状が出てくる、というわけです。

実際、雨の日に「腰がだるくて重くて…」と来られた方が、 腸の施術後には「あ、軽くなった」と帰っていくというのを何百回と見てきました。

つまり、気圧が悪さしているように見えて土台は腸。 気圧はあくまでトドメであって、引き金じゃないんです。

もう一つ、横隔膜の話もしておかないと

腸がガスで膨らんで張ってくると、 すぐ上にある横隔膜(呼吸の主役の筋肉)が 頭の方向に押し上げられて、動きが制限されます。

横隔膜が動けない ↓ 呼吸が浅くなる ↓ 副交感神経の働きが落ちる ↓ 気圧変化に体が耐えるスイッチが入りにくくなる

だからこそ、梅雨に体調を崩しやすい方の腹部を触ると、 ほぼ全員、お腹はガスでパンパンに張って、横隔膜はガチガチなんです。

「車に乗ると必ず気持ち悪くなる」常連さん

少し前にこんなクライアントさんがいました。

家族で車で外食に出かけるたびに、 帰りの車中で必ず気持ち悪くなる方。

「もう車で出かけたくない」とまでおっしゃっていました。

触ってみると胃がガスでパンパンに膨らんで、 横隔膜を頭の方向にぐいぐい押し上げている状態。

これでは自律神経が安定するわけがありません。

胃と腸のガスを抜いて、横隔膜を緩める。 これを2〜3回続けたら、

「車酔いがなくなりました」

と、嬉しそうに報告してくれました。

これ、「乗り物酔い」と「気象病」って症状の名前は違うけど、 内側で起きていることは同じなんですね。

内耳と自律神経のバランスが、内臓側の負担で崩れていた。ただそれだけのこと。

自分でできること

ここまで読んで「じゃあ何をすればいいの?」 となると思うので、セルフケアもいくつか書いておきます。

1. 食事の回数を見直す

1日3食が当たり前と思われがちですが、 成人で運動量が少ない方には、多すぎるケースが多いです。

2食にする、間食をやめる。 これだけで腸の負担はだいぶ減ります。

2. 朝の白湯

起きてすぐの白湯1杯。 胃腸を温めて動きを促し、横隔膜にも余裕が出ます。

地味ですけど、これ効きます。

3. 深呼吸で横隔膜を動かす

鼻からゆっくり吸って、口からゆっくり吐く。 1日3〜5分でいいです。

横隔膜を柔軟運動させてあげてください。

4. 植物油脂を減らす

スーパーで商品の原材料表示を見て、「植物油脂」と書いてあったら要注意。 リノール酸という炎症を起こしやすい油が大半で、 これが多いと腸の粘膜にダメージが入って、動きが悪くなります。

揚げ物、菓子パン、加工食品。 完全にゼロにする必要はないので、 意識的に減らすだけでも体の反応が変わってきます。

5. スクワットや軽い体幹運動

体を動かすと、腸も連動して伸び縮みします。 それだけで循環がだいぶ変わるんですね。

「首のズレ」も、無視はできません

頭の奥の痛みは椎骨動脈が原因のことも

ここまで腸の話をしてきましたが、 頭痛については頚椎(首の骨)のズレも無視できません。

頚椎には椎骨動脈という血管が、 骨のトンネルのような部位を通って脳に向かっています。

頚椎がズレていると、ここで血流が滞りやすくなる。 そこに低気圧で血管が拡張するタイミングが重なって頭痛が起こる、 というパターン。

特に頚椎1番・2番のズレは、頭痛と直結します。

ここはセルフケアで触れる場所ではないので、 信頼できるカイロプラクターに矯正してもらうのが一番確実です。

「気圧のせいだから仕方ない」

この一言で諦めてきた方が、本当に多いんです。

でも僕の現場感覚では気圧そのものが悪いんじゃなくて、 気圧の変化に体が反応してしまう「土台」が問題。

そしてその土台を作っているのが、

腸 → 横隔膜 → 自律神経 → 頚椎の循環

という連鎖。

この連鎖のどこに不調があるかを見立てるのが、 僕たちの仕事です。

腸の平滑筋へのアプローチ、 横隔膜のリリース、 頚椎の矯正。

これらを「症状から逆算して」組み立てています。

「毎年、梅雨は頭痛薬が手放せない」 「気圧予報を見るのが怖い」

そういう方は、ぜひ一度、当サロンへお越しください。

気圧のせいで終わらせない、 その人の背景を見立てた施術で、向き合います。

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